(はさみ)について


ラシャ切鋏
◆各部名称   
◆見分け方 ◇刃のスムーズさで見分ける
・鋏を持って刃を開閉させた時、何も引っかかりがなく軽い力で開閉出来る物がよいでしょう。
◇仕上げの良し悪しで見分ける
・磨きが丁寧細かな傷等がないもの。
・柄の部分の磨き残し等によるバリ、塗装のムラのないもの。
・自分のフィーリングに合うもの。

・使用目的に合ったサイズ。
材質・製法による違い
鋳物(いもの)
・低価格ではあるが、再研磨が出来ない。
ステンレス
・錆びに強い 鋼に比べて切れ味は少し劣るが、鋼に近い性能のステンレス材も出てきている。
全鋼
・刃の部分がすべて鋼で出来ている。過負荷作業をおこなっても狂いが少ないが、歪が出ると修正が困難である 付け鋼に比べると切れ味がすこし劣る。
付け鋼
・刃の部分のみ鋼で他の部分は軟鉄でできている。日本伝統の技術で高級鋏はこの製法でできている
◆使い方 ・無理な力で使用しない
・新品は刃先が鋭利利になっているため、始めから過負荷な切り方は避ける。

◇寸法による使い分け
ラシャ切鋏寸法)
・240mm(八寸)・・・・・・・・・・・・・・一般向
・260mm(八寸五部)・・・・・・・・・・洋服専門職用
・280mm(九寸)・300mm(尺)・・・裁断用

※ラシャ鋏の表示寸法は刃先から柄までの全長をしめします
◆手入れ方法 ・使用後は防錆油等を塗布し、軽く拭きあげてホコリや湿気のない場所に保管します。
◇切れない原因
・刃先の磨耗
・カシメネジのガタつき
◇切れなくなった時
・刃の『コバ』だけを研ぐようにします。
・刃の裏は湾曲しているため一般の方は研がないほうがよいでしょう。
※できれば鋏の研ぎは専門家に依頼するのがよいでしょう。




木 鋏
◆各部名称
◆見分け方 ◇切断能力で選ぶ
・柄の太さで、その鋏の枝を切る能力が決まります。
◇手でもって見分ける
・握った時、自分の手にしっくりくるもの。
・カシメ部がガタついたり、反対に強すぎないもの。
・開閉がスムーズなもの。
・刃の裏の研ぎが均一できれいなもの。

◇材質で見分ける
全鋼
・普及タイプの木鋏にもちいられ、形状を薄くしても曲がらないので、小物(小枝・盆栽鋏)等がこれで出来ている。
付け鋼
・刃部にもちいた木鋏は、『焼き』が入るため切れ味が長持ちする。軟らかい材料と刃物鋼を合わせた複合材がもちいられている。
ステンレス
・錆びに強い。切れ味は鋼に劣ると言われましたが、不錆刃物複合材が使われるようになったため、『ステンは切れない』のイメージ少なくなりました。
◇用途で選ぶ
・いちがいに木鋏と言っても用途により様々な種類があります。使用に適した鋏を選びましょう。
◆使い方 ・新品は無理な切断を行わない。(刃こぼれをおこす)
・硬い枝・太い枝を切る時は、刃の根元を使用し、斜めもしくは回し切る様にすると良い。
・木鋏は、木を切るように刃調整してあるため、薄い紙やビニール等は切れません。
・落下させると、刃やカシメ部をいためるため注意してください。

◇種類による使い分け
・込み入った枝・・・・・小枝切・足長盆栽・さつきば鋏等、柄の長い鋏
・太枝用・・・・・・・・・・庭師鋏・植木鋏・大久保鋏(写真) (サイズは各種あります)
・華鋏・・・・・・・・・・・・池之坊(写真)・古流 (サイズは165mmが一般的です)
◆手入れ方法 ・使用後カシメ部に油を数滴たらすと共に、全体を油で拭いておきます。
◇研ぎ方
・切り刃の部分を研ぐだけにします。裏を研ぐと切れなくなる場合があります。
◇カシメの調節
・カシメ部がネジ止めの場合は増し締めし、カシメの場合はカシメ部を玄翁等で軽く叩きながら調節してください。




金 切 鋏
◆各部名称
※各部の名称はメーカーによりことなる場合があります
◆見分け方 ◇手に取って見分ける
・全体のバランスが良く、開閉時の刃のすり合わせの良いもの。
・用途に合った物を選定する。

◇材質によって見分ける
付け鋼
・刃の部分のみ鋼で他の部分は軟鉄でできているので、刃先に硬い鋼えを使える。
全鋼
・付け刃にくらべ刃が軟らかめです。
◆使い方 ・金切鋸は、柄の握り加減で刃を噛み合わせるにして使用します。
◇種類による使い分け
・直刃・・・・・・・トタン板の端を直線的に切るとき等に使用します。
・柳刃・・・・・・・トタン板の中の切断等に使用します。
         刃が湾曲しているため切れ端が手に当たらない様工夫されています。
・えぐり刃・・・・トタン板の丸抜きに使用します。
         刃がトビのくちばしの様に丸くなっているので、丸の中心に突き刺し材料を回し
         ながら切り抜きます。
・波板類・・・・・波板・角板・リブ板等を切る場合の専用鋏があります。
◆手入れ方法 ・使用後カシメ部に油を数滴たらすと共に、全体を油で拭いておきます。
◇切れなくなった時
・切刃の表のみを研ぎます。裏は返り軽く取る程度にしてください。




握 鋏
◆各部名称
◆見分け方 ◇手に取って見分ける
・握った時、何の引っかかりもなくスムーズに刃が合うもの
・全体のバランスが良く、握りやすいことが大切です。
◇研ぎによる見分け方
・握鋏が裏刃が大切で、良い切れ味の裏刃は凹にシャクって研いであります。
・裏刃の研ぎが細かく揃っていろ事が大切です。
・切付けの角度は切るものによって異なるが、平に研いである事が大切です。
◇材質によって見分ける
付け鋼と全鋼のものがあります。
◇切り落ち
・切り落ちとは、切り終った刃のクロスした先端部分の開き巾で、通常は3mmが基本になります。
◆使い方 ◇用途による使い分け
・布地の厚さ・種類・質・糸の太さ等によって、種類・大きさ・腰のバネ強さが違います。
・用途に合っていないと、布が滑って上手く切ることができません。
※用途に合ったものを選びましょう。
◆手入れ方法 ・握り鋏は大変錆びやすいため、使い終わったら必ず油を塗っておきましょう。
◇切れなくなった時
・裏面の刃先を、切付け角に注意して研ぎます
※研ぎは専門家にまかせるのが良いでしょう。

河合のこぎり店
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